調剤薬局のお会計と後発医薬品の取り扱いについて

◆調剤薬局の料金はどう決まっているの?

調剤薬局の料金は、国が定める点数(調剤報酬点数)によって計算されています。

1点=10円として計算され、その合計点数に保険の負担割合(1割・2割・3割など)をかけて、自己負担額が決まります。

◆料金の中にはどんなものが含まれているの?

kansaiQR
①調剤基本料

薬局の体制(薬の備蓄、緊急対応、ジェネリックの活用、在宅対応など)が整っている場合は、加算として料金が追加されることがあります。

②薬剤調製料

処方せんをもとに、薬の内容を確認・分析し、適切な調剤方法を行うことに対する料金です。(例:錠剤の粉砕や軟膏の混合等が含まれる)

③調剤管理料

薬学的管理にかかる料金です。患者さまやご家族等から収集した投薬歴、副作用歴、アレルギー歴、服薬状況等の情報、お薬手帳、医薬品リスク管理計画(RMP)、薬剤服用歴等に基づき、薬学的分析及び評価を行った上で、患者さまごとに薬剤服用歴への記録や必要な薬学的管理を行っています。必要に応じて医師に処方内容の提案を行います。

④服薬管理指導料

服薬指導にかかる料金です。患者さまごとに作成した薬剤服用歴等に基づいて、処方された薬剤の重複投薬、相互作用、薬物アレルギー等を確認した上で、薬剤情報提供文書により情報提供し、薬剤の服用に関し、基本的な説明を行っています。 薬剤服用歴等を参照しつつ、患者さまの服薬状況、服薬期間中の体調の変化、残薬の状況等の情報を収集した上で、処方された薬剤の適正使用のために必要な説明を行っています。薬剤交付後においても、当該患者の服薬状況、服薬期間中の体調の変化等について、継続的な確認のため必要に応じて指導等を実施しています。

⑤薬剤料

使用した薬の料金です。

⑥特定保険医療材料料

注射器等の料金です。

◆「加算」ってなに?

加算とは、「特別なサービスをしたときの追加料金」のことです。

例えば:

  • 薬を飲みやすいように一包化した
  • 飲み残し(残薬)をチェックした
  • 初めて使う薬について丁寧な説明をした
  • ジェネリック医薬品(後発医薬品)を提案した
  • 薬局では、ただお薬をお渡しするだけでなく、安心してお薬を使っていただけるように、さまざまなサポートを行っています。
    こういった対応には薬剤師がしっかりと時間をかけて対応しており、 それに対して国が「しっかり対応している薬局」として正当に評価し、点数(加算)をつける仕組みになっています。
    つまり、「加算」は、より安全に、安心してお薬を使っていただくためのサポートの一部とお考えください。

    また、上記とは別に保険外のご請求として薬剤と容器で処方する場合は容器代を頂く場合があります。
    具体的な価格につきましては、各薬局内に掲示いたしておりますので、ご確認くださいませ。

    オレンジ薬局のグループ薬局ではお会計時にすべての患者様へおくすり代や加算の詳細が記載された明細書を無料で発行しております。

    医療情報取得加算とは?

    薬局でお薬をお渡しするとき、患者さんの診療情報(たとえば、お薬の履歴や特定健診の情報など)を確認・活用しながら調剤することがあります。こうした取り組みによって、より安全で適切なお薬の提供ができるようになります。このように、患者さんの医療情報を取得して活用する体制が整っている薬局では、「医療情報取得加算」という加算を算定できます。
    当薬局では、電子的に取得した診療情報(お薬の履歴や特定健診の結果など)を活用し、より安全で適切な調剤を行うための体制を整えています。 そのため、厚生労働省の定めにより「医療情報取得加算」の対象となっています。

    保険外サービスの内容および料金について

    保険外サービスの内容および金額は、店舗によって異なります。主な項目として、以下のような費用が該当します。

  • 患者の希望に基づく内服用固形剤の一包化の費用
  • 患者の希望に基づく甘味剤等の添加の費用
  • 薬剤の容器代
  • 患家等への調剤した医薬品の持参料及び郵送代
  • 患者の希望に基づく服薬カレンダーの費用
  • 詳細は各店舗に掲示しております。
    ご不明な点がございましたら、お気軽に店舗までお問い合わせください。

    ◆後発医薬品(ジェネリック医薬品)の取り扱いについて

    オレンジ薬局グループでは、患者様の安心と経済的負担の軽減を大切にし、 先発医薬品と同等の効果で価格を抑えられる後発医薬品を積極的にご案内しています。

    後発医薬品(ジェネリック医薬品)とは?

    後発医薬品とは、先に発売された先発医薬品と同じ有効成分・効果・効能を持つお薬で、価格が抑えられているのが特徴です。国の厳しい審査を経て承認されており、品質・安全性・効果は国により保証されています。なお、有効成分は同じですが、添加物(成分を固める材料や色・味など)は異なる場合があります。

    オレンジ薬局グループでの取り扱い方針

    当薬局グループでは、患者様の経済的負担を軽減するために、後発医薬品の調剤を積極的に行っています。 処方せんに特別な指定がなければ、患者様のご希望に応じて後発医薬品への切り替えをご案内しています。

    後発医薬品に切り替えるメリット

  • 費用を抑えられる
  • 有効成分・効果は同じなので安心
  • 国の制度で推奨されている
  • 「先発品がいい」という希望にも対応します(選定療養)

    後発医薬品への切り替えをおすすめすることはありますが、 「どうしても元の薬(先発品)がいい」という場合には、患者様のご希望を尊重し、先発品を調剤いたします。
    この制度を「選定療養(せんていりょうよう)」といいます。

    ◆「選定療養」ってなに?

    選定療養とは、保険の対象外になる特別な希望やサービスを受ける場合に、その分の費用を追加でご負担いただく仕組みです。
    病院や薬局では、通常は保険の効く範囲でお薬を提供していますが、患者さまが「どうしても先発品のお薬がほしい」とご希望された場合、その差額分について一部(おおよそ4分の1)を特別料金として自己負担していただく必要があります。※残りの金額は保険が適用されます。
    お医者さんや薬局では「ジェネリック医薬品(後発品)」をおすすめすることがありますが、患者さまが「ジェネリックではなく、元のお薬がいいです」とご希望された場合は、このように差額の一部をご負担いただく形となります。

    選定療養の対象外となる場合

    以下のような場合は、患者さまの希望によるものではないため、選定療養の対象にはなりません。

  • 医師が「この薬は変更しないでください(変更不可)」と処方せんに指示した場合
  • 医療上の必要性から、先発品(元の薬)で処方された場合
  • この場合は先発品を使っていても、追加の費用はかかりません。 詳細は厚生労働省の案内をご確認ください。

    ◆ まとめ

  • 調剤薬局の料金は国のルールで決まっていて、自己負担額も明確です。
  • 追加で行った丁寧な対応には「加算」として料金が加わることがあります。
  • ジェネリック医薬品を使うことで費用を抑えることができますが、希望によっては差額を負担いただくこともあります(選定療養)。
  • ◆ お気軽にご相談ください

    後発医薬品への切り替えについてご不安なことや、
    「いつもの薬と違うけど大丈夫?」といった疑問がありましたら、
    どうぞお気軽に薬剤師までご相談ください。
    安心してお薬を使用いただけるよう、丁寧にご案内させていただきます。